介護食製造工場のMBR運転改善



油脂処理剤と前処理の運用改善で、MBRのろ過性を規定値まで回復。
生産品目が変わるたびに、汚泥の状態が崩れていった。
この工場では毎日の生産品目に応じて流入する油脂分の濃度が大きく変動します。その影響がMBRの汚泥状態に直結し、ろ過性の悪化と吸引圧力の上昇が繰り返されていました。さらに油脂性の発泡が増え、安定した膜運転が難しい状況が続いていました。
導入前の状況
- 汚泥ろ過性の悪化5Cろ紙ろ過量が3mL程度まで低下し、MBR膜への負荷が増大していました。
- 油脂性発泡の増加曝気槽・膜槽での油脂性発泡が増加し、処理の安定性が損なわれていました。
- 品目変化に応じた運用調整がなかった生産品目の変化に合わせた前処理条件の見直しが行われておらず、油脂負荷の変動が曝気槽へそのまま流入し続けていました。
多量の油脂分が生物処理を阻害し、ろ過性の悪化に繋がっていた。
日々の生産品目の違いにより、排水中の油脂分濃度が大きく変動します。油脂が大量に曝気槽へ流入すると、活性汚泥の生物処理が阻害され、汚泥のろ過性が低下します。さらに前処理(加圧浮上装置)の運用条件が見直されていなかったことで、油脂の除去が不十分な状態が続いていました。
即効性と恒久性を組み合わせた、
2段階の油脂対策を実施。
まずスーパーバルセイバーを短期集中で投入し、悪化した曝気槽・膜槽の状態を速やかに改善しました。並行してドレイン浄の原水槽への常時点滴を開始し、流入する油脂分を前段で継続的に処理する体制を整えました。加圧浮上装置の無機凝集剤を停止するなど、前処理の運用条件も同時に見直しました。
- 前段での油脂の継続分解
- MBR膜への油脂負荷を軽減
- 即効性製剤との組み合わせ対応
- 無機凝集剤の削減に貢献
- 生産品目の変動に対応しやすい
製品詳細を見る → ろ過量が3mLから20mL以上へ。発泡も急減し、膜運転が安定。
品目ごとの油脂負荷を把握してから、処理剤の量を決める。
介護食や惣菜を扱う製造ラインでは、品目によって排水中の油脂濃度が数倍単位で変わることがあります。この工場でも、どの品目のときに油脂が多く流入するかを確認したうえで、処理剤の投入量と前処理の条件を調整しました。スポット的な水質データだけでなく、時系列での変動幅を把握しておくことが適切な対応の前提になります。
同じ手順を踏んでも、うまくいかないことがあるケース。
油脂処理剤の導入自体は難しくありませんが、施設の状況によっては期待した効果が出にくいケースもあります。この工場の事例をもとに、よくある失敗パターンを紹介します。
油脂と汚泥の両方を見直して、MBRの安定運転を取り戻す。
この事例では、油脂処理剤の選択と前処理運用の見直しという2つのアプローチを組み合わせることで、悪化していたMBRのろ過性を規定値まで回復させることができました。大がかりな設備改造は必要なく、処理剤と運用条件の最適化だけで改善できた点が特徴です。汚泥のろ過性悪化は一見すると膜の問題に見えますが、根本的な原因が流入水の油脂負荷にあるケースは少なくありません。
「うちの施設でも改善できる?」まずはお気軽にご相談ください。
現状のMBR運転状況や流入水の水質データをヒアリングしながら、改善の可能性をご提案します。
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